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研究者として枯れないために

僕は博士課程に上がると決心した時、不安に感じていたことが1つだけありました。それは「お金が稼げない」とか「人とのキャリアの足並みがずれる」とかではなく、「いつか研究者として枯れないか」という不安です。

例えば、いつまでも過去の栄光にしがみついて次第に重箱の隅をつつく研究者になったり、色んな領域に手を出して軸のぶれた研究者になったり、1年でできる目先の研究に追われて重厚な研究群を構築できない研究者になってしまうんじゃないかと不安に思っていました。

どんなに情熱に溢れ、素晴らしい博論を書いたとしても、それは大学院時代の5年間レベルの産物であって、偉大な研究者が残した何十年レベルの重みに比べたら比較にならないことは明白です。つまり、偉大な研究者になりたいなら、博士課程「後」に研究者として枯れないための方法を構築しておかないといけないと思ったのです。

そうやって山内研の博士課程で3年過ごしているうちに、ようやくその鍵らしきものが5つ見えてきたので、長くなりますが書きたいと思います。

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3Dプリンタが歴史学習に与えるインパクト

最近、3Dプリンタが色々な領域でインパクトを与えています。3Dプリンタとは、3次元データを専用の印刷機に送って「物体」をプリントすることができるもので、医療、自動車、建設などの幅広い領域での応用が考えられています。個人的にはグーテンベルクの活版印刷術に匹敵する技術革新だと思っているのですが、他の領域と同様に歴史学習にもインパクトを与えると踏んでいます。 続きを読む “3Dプリンタが歴史学習に与えるインパクト”

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研究発表の場でチーム感を作ることの重要性

2012年は、教育工学系の学会、社会科教育系の学会、教育メディア系の国際会議、大学教育系の学会、歴史学者が集まる研究会、高校の副校長が集まる研究会、社会人が集まる研究会など、とても多様な立場の人に向けて「歴史を現代に転移させる方法や教材」について研究発表をする機会がありました。

今回はこのような経験を振り返り、自分の研究を多様な人に伝えることに重点を置いた研究発表のこだわりを書き留めておきたいと思います。テーマはずばり「研究発表の場でチーム感を作ることの重要性」です。

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歴史と現在を融合させるフォトアートとその教育利用の可能性

最近Webを見ていて “The Ghosts of World War Ⅱ” という面白いアート作品を見つけました。これは、現在の写真上に第二次世界大戦時の写真を融合させる手法を取ったロシアの写真家 Sergey Larenkov 氏の作品で、非常に印象的なものになっています。 続きを読む “歴史と現在を融合させるフォトアートとその教育利用の可能性”

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Facebookを使った歴史授業の可能性

アムステルダムの4e Gymnasiumが、Facebookのタイムラインを利用した世界史の授業を始めたのですが、実際に見てみてとてもクオリティが高いことに驚きました。あまりに感動したので自分のブログでも情報を集約しておきました。

まずは以下の動画で簡単に紹介しているのでご覧下さい。

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